簿記ってなに? わかりやすくまとめてみた!
こんにちは。あいさめです。
普段、みなさんはどうやってお金の管理をしていますか?
家計簿をつけている方、アプリで管理している方など、その方法は人それぞれだと思います。あるいは、まったく記録をしていないという方もいるかもしれませんね(笑)
しかし、これが企業の場合だとそうはいきません。企業はお金に関する記録を「簿記」という手法で行っています。
簿記の考え方は、企業だけにとどまらず私たち個人にとっても便利なので、理解しておいて損はありません。
今回は、日商簿記3級を持っている私が、簿記についての基礎的な知識をまとめたいと思います。
簿記とは?
そもそも簿記とはなんでしょうか? Wikipedia先生によると、
簿記(ぼき、英語: bookkeeping)とは、ある経済主体が経済取引によりもたらされる資産・負債・純資産の増減を管理し、併せて一定期間内の収益及び費用を記録することである。より平易な言い方をすると「お金やものの出入りを記録するための方法」が簿記である。
とのこと。*1
前半の説明には専門用語が含まれていて難しいですが、要するに私たちのつけるお小遣い帳に、ものの情報を加えただけなんですね。
簿記の手順
簿記の実務的な手順を簡潔に説明すると、
1.仕訳する(しわけ)
一つひとつの取引を記録すること。(原料を現金で仕入れた、銀行からお金を借りたなど)
2.まとめる
(1)の記録をまとめ、決算書と呼ばれる書類を作成する。
3.公開する
企業には、決算書を公開する義務があるため、それをみんなに見せる。*2
以上になります。
また、簿記の勉強というのは、主に(1)(2)に関する知識を身につけることのため、この記事では仕訳と決算書の説明をメインにしたいと思います。
仕訳について
仕訳といっても、適当に内容と金額を書いておけばいい訳ではなく、ちゃんと決まりがあります。まずは具体例を見てみましょう。
(例) 自社の商品がお客さんに1万円分だけ売れた。とすると仕訳は、
(借方)現金 ¥10,000 / (貸方) 商品 ¥10,000
という感じになります。
上の例を見ればわかる通り仕訳は、
・借方(かりかた)、貸方(かしかた)
・勘定科目(かんじょうかもく)
・金額
の3要素で書かれています。ちなみに、真ん中の「/」で右と左に分けられています。
まず、簿記の仕訳において使われる言葉は「勘定科目」と呼ばれ、個々の内容についてすでに決まっています。自分で自由に名前をつけてはダメなんですね。
私が調べたところによると、日商簿記3級レベルで約95種類の勘定科目がありました。(笑) こんなに多かったのか・・・。
そして個々の勘定科目ごとに、増加したとき借方に記入するか貸方に記入するかが決まっているんですね。おそらく、初学者が最初につまづくポイントがここだと思います。(私がそうでした)
また、次に説明する決算書のどこで最後集計するかも科目ごとに決まっています。(資産・負債・純資産 / 費用・収益の5種類)
決算書について
仕訳の記録をまとめた決算書の中で、最も重要な書類は以下の2種類です。
1.貸借対照表(たいしゃく たいしょうひょう)
2.損益計算書
初見で貸借対照表は読みづらいですよね(笑) どちらかというと2つ目の損益計算書の方が、名前を見る分には内容を想像しやすいですね。
ちなみに、これらをまとめて「財務諸表(ざいむしょひょう)」と呼びます。
貸借対照表
↑は私がExcelで作りました。可愛くないですか?(笑)
貸借対照表とは、ある一定時点に財産がどれだけあるかを表示する計算書です。
つまり、決算が行われた時点での財政状態を表しています。
貸借対照表には大きな項目が、
・資産
現金のほか、経済活動を通じて将来的に現金になる見込みのある物品や債権など
・負債
経済活動を通じて、将来的に現金の支払いをもたらすような債務など
・純資産
上記の資産から負債を差し引いたあまりで、企業自体の純粋な価値のこと
の3つあります。前回の貸借対照表における純資産額を今回と比較して、増えた(減った)分が当期純利益(損失)になります。
損益計算書
損益計算書とは、ある一定期間にどれだけ財産が増減したかを表示する計算書です。
一般的には、ある決算時点からちょうど1年前までの期間における経営成績を表しています。
損益計算書では大きな項目は、
・費用
企業活動の結果として純資産が減少する原因のこと
・収益
企業活動の結果として純資産が増加する原因のこと
の2つしかありません。また、損益計算書上の収益から費用を差し引いた金額が当期純利益(損失)になります。
それぞれの関係
上記の貸借対照表と損益計算書は、非常に密接な関係にあると言えます。
なぜなら、
同じ期間についての貸借対照表と損益計算書の当期純損益は必ず一致するからです。
一年間の企業経営で増えた(または減った)お金が、企業の決算時点の資産に加算(または減算)されるわけですもんね。<損益計算書⇒貸借対照表>
ここに「簿記」の考え方の素晴らしさが表れていると言えます。僕もこのことを学んだときに感動しましたもん。(笑)
まとめ
企業が簿記をつける理由は、
1.自社の財政状態と経営成績を把握するため
2.それを利害関係者に開示する義務があるため
というわけです。
そして、決算とは主に
1.企業の財政状態がわかる、貸借対照表
2.企業の経営成績がわかる、損益計算書
の2種類の書類を作成することなんですね。
私たち個人は企業ではないので、財務諸表を作成し開示する義務は課せられていませんが、いま自分のお金がどれだけあるのか、そして普段どれくらい使っているのかを把握しておくことは大切です。
もし、この記事をきっかけに、みなさんがお金の管理方法を見直すようになったり、簿記について興味を持ってくれたなら幸いです。